中国EVのNETA汽車、世界最大2万トン級ダイカストマシン開発へ
中国の自動車メーカー、浙江合衆新能源汽車(合衆汽車)の電気自動車(EV)ブランド「哪吒汽車(NETA)」は18日、ダイカスト(鋳造)マシンメーカーの力勁集団と業務提携を15日に締結し、世界最大となる2万トン級の超大型ダイカストマシン「ギガキャスト」を共同開発することで合意したと発表した。
EVシフトが進む自動車業界では、ダイカストマシンを導入し、車体を一体鋳造する「ギガキャスト」の技術が浸透してきた。2万トン級のダイカストマシンは、小鵬汽車が導入している1万2,000トン、テスラや華為技術(ファーウェイ)系の「問界(AITO)」の9,000トン、吉利汽車系のジーカーの7,200トンをはるかに上回り、Bセグメント車向けシャシーなど、より大型の一体鋳造を可能にする。
ギガキャストは、自動車の部品点数を劇的に減らし、製造コストを抑えることができる上、これまで1~2時間を要したシャシーの製造時間を1~2分に短縮させ、かつ車体を軽量化できる。哪吒汽車は世界最大規模のダイカストマシンの導入により、商品開発力の向上を狙う。
快科技によると、世界で最初にギガキャストを導入した米テスラを例にとると、EVモデルの「Model Y」はギガキャスト技術によってコストを40%削減し、車体の重量を10%以上削減した。
問界(AITO)の「M9」は、9,000トンのギガキャストで222の部品を10個の一体化部品に統合し、ボディーの耐ねじれ性と剛性を大幅に向上させている。