長城汽車、平湖工場のロボット改造へ
中国最大のスポーツ多目的車(SUV)メーカー、長城汽車はこのほど、2020年12月に生産を開始した浙江省嘉興市の平湖工場について、溶接ラインなどに投入しているロボットの改造計画を発表した。自動車産業向けロボットでの豊富な改造経験を持つ企業の参画を求めている。22日付OFWEEKが伝えた。
平湖工場の溶接工程には、日本の作機械大手ファナックの「M900シリーズ」の重可搬知能6軸ロボットなどを設置。接着剤の塗布と2片の金属を圧接するスポット溶接や、溶接時に固定するクランプや樹脂を使って接着させるグルーガンにロボットを利用している。
今回のロボットの改造計画では、溶接と接着剤塗布の品質を高めて生産効率をさらに引き上げ、年間生産額30億元(約493億7,400万円)を達成するのが狙いとみられる。
平湖工場は、110億元(約1,805億円)を投じて19年10月に着工し、昨年12月に生産を開始したばかり。完成車工場の床面積は約600ムー(約40ヘクタール)で、プレス、溶接、塗装、組立ての4つの工程がある。多くの工程にロボットを配備し、複数の車種に対応できるスイング生産を実現している。主力SUV「哈弗(HAVAL)」や新エネルギー(NEV)など年10万台を生産する計画だ。
長城汽車は20年の販売台数が前年比4.8%増の111万台を突破し、過去最高を記録した。11年連続で中国のSUV販売のトップを獲得、軽貨物車の分野でも中国で第1位を維持している。