独VW、小鵬汽車に7億米ドル出資 中国で新型EV2車種投入へ
独フォルクスワーゲン(VW)は26日、中国の新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(シャオペン、広東省広州市)と技術枠組み合意に達し、小鵬汽車に対し約7億米ドル(約978億6,000万円)に出資したと発表した。電動化が急速に進む中国市場で販売がかつての勢いを失っているフォルクスワーゲンは、小鵬汽車との協力関係を通じて、中国における電動化戦略を強化し、挽回するのが狙いとみられる。
フォルクスワーゲンは小鵬汽車に約7億ドルを出資し、1株(ADS)当たり15米ドルで小鵬汽車の約4.99%を取得する。 フォルクスワーゲンは創業者の何小鵬氏(20.50%)、アリババ・グループHD(11.10%)に次ぐ小鵬汽車の第3位の株主となる。
両社は協力の初期段階として、中国の中型車市場向けにフォルクスワーゲンブランドのEV2車種を共同開発する。 フォルクスワーゲンのバッテリー式電気自動車(BEV)の生産プラットフォーム「MEB」をベースに開発を進め、2026 年の市場投入を計画している。
フォルクスワーゲングループの中国担当マネージングディレクターであるベリッジ氏は、「現地の電気自動車ポートフォリオの拡大を加速させている。 小鵬汽車と手を組むことで、中国の重要な技術分野において、また新たな強力なパートナーを得ることができる」と述べた。
また、フォルクスワーゲン傘下の高級車ブランド、アウディと、中国合弁パートナーである中国大手自動車メーカーの上海汽車(SAIC)は、既存の協力関係をさらに拡大するための戦略的覚書に調印した。両社は今後、次世代インテリジェントコネクティッドカー(ICV)向けの新しいローカルプラットフォームの共同開発も計画している。 アウディは新しいEVモデルを発売することで、これまでカバーされていなかった中国の市場セグメントに参入する。