中国電子部品産業の3年計画、工情省が発表
中国工業情報省(工情省)は1月29日、国内電子部品産業の3カ年計画「基本電子元器件産業発展行動計画(2021~23)」を発表した。スマート端末、5G(第5世代移動通信システム)、産業用インターネット、データセンター、新エネルギー車(NEV)向けなどの電子部品産業の発展を促す。
電子部品は、コンデンサやトランジスタ、センサー、電源、スイッチなどを含む電子部品および小型機械および機器コンポーネントを示す。近年、ICTや製造業の急速な発展に伴い、重要基盤となる電子部品産業が注目を集めているものの、国内には大手プレーヤーがほとんど存在せず、技術革新力も低いなどの問題がある。
同計画によると、今後3年の目標は大きく分けて3つ。1つ目は、電子部品の総売上高が2兆1,000億元(約33兆6,000億円)に達する、業界規模の継続的な拡大を目指す。2つ目は中核技術の革新を進める。3つ目は売上高100億元を超える企業を15社以上育成する。
具体的には、集積回路やセンシング、光通信デバイス、機能材料などにおける技術力の高度化を促す。またスマート端末、5G、産業用インターネットおよびデータセンター、新エネルギー車およびコネクテッドカー、産業用オートメーション機器、ハイエンド機器製造などの市場におけるアプリケーションのハイエンド化も進める。
裾野産業の基盤も強化する。電子セラミック材料、磁性材料、電池材料、ハイエンドプリント回路基板材料などの上流の研究開発(R&D)と生産をサポートする。
起業家を育てるインキュベーションプラットフォームも構築し、人材の教育や訓練を強化するとした。