中国政府、民生用ドローン分野で初の国家標準公布
中国工業情報化部は5日、同部が制定したドローンなど中国初の民間無人機の強制国家標準「民間無人航空機システムの安全要求事項」(GB 42590-2023)が国家市場監督管理局(標準委員会)によって2024年6月1日から施行されると発表した。改造が容易で「闇飛行」や「無差別飛行」が発生しやすく、国家の安全や治安に一定の影響を及ぼしているとして 民生用ドローンの規範を定めた。
同国家標準は、模型以外の超小型・軽量・小型無人航空機(UAV)が対象。電子フェンス、遠隔識別、緊急対応、構造強度、本体構造、動力・エネルギーシステム、制御性、エラー防止など17項目が規定されている。 既存の民間UAV標準をさらに改善し、民間UAVに関連する全ての項目をカバーした形。民用ドローン世界最大手、大疆創新(DJI、広東省深セン市)なども同国家標準づくりに参画している。
国家市場監督管理局によると、中国の2021年の民間無人航空機市場は、前年比61.6%増の1,600億元(約3兆1,520億円)に急成長し、活用分野は農林業、電力、気象、海洋観測、物流、救援救助などに及んでいる。