センスタイム、自動運転向けV2Xプラットフォーム発表

中国の画像認識大手、商湯科技(香港、センスタイム)は9月初旬に上海で開催された「2022世界人工知能大会(WAIC)」で、自社のスマートカー向け人工知能(AI)ソリューションブランド「SenseAuto」に基づくV2X(Vehicle to Everything)通信プラットフォーム「SenseAuto V2X」を発表した。車両と道路から得られる各情報を統合的に処理・分析し、「車、道路、クラウド」を一体化させた自動運転向けAIシステムを構築した。

SenseAuto V2Xは車両側の製品「V2XーI」では、AI演算機能を備えたドライブレコーダーのような形状の軽量演算装置を通じて、モバイル映像をスマートセンシングする車両と都市間のIoT(モノのインターネット)プラットフォームを構築。 例えば、日常的な道路点検用としてバスに搭載し、街の管理データを生成して関連部署に送信することも可能だ。

道路側に設置するSenseAuto V2Xの「V2XーE」では、周囲300メートル、8車線のセンシング範囲と95%に達するレーダー+画像センサーフュージョン精度、さらにセンチメートルレベルと150ミリ秒レベルの時空間認識精度のセンシングによって、周囲の車両と道路の状況をリアルタイムで車両に送り、車両1台では把握できない複雑な環境での車両の安全性を高める。

クラウド側の「V2XーC」「V2XーM」では、データを収集して計算し、クラウドを通じて車両の制御を行い、ルート遊誘導による道路渋滞の回避、効率的な交差点通過、走行速度など交通違反の全体最適の決定を下す。

SenseAuto V2Xには100種類以上のアルゴリズムがあり、車と道路の協調に関するあらゆる対象やシナリオに対する需要をカバーしているとした。

センスタイムの担当者は、「自動運転車の開発に一定の成果が見られる今、考慮すべきは、自動運転の商用を後押しする道路空間の構築だ」と指摘。足元のV2X市場には、低遅延を始めとする技術的な障壁があるほか、「情報の孤島化」といった問題が横たわっているとし、「『SenseAuto V2X』は、賢い車と賢い道路、それらをつなげるクラウドを融合させた自動運転のための分析・判断ソリューションの構築を目指す」と説明した。

「車、道路、クラウド」を一体化させた自動運転向けV2Xプラットフォーム「SenseAuto V2X」を発表した商湯集団(同社リリースより)

SenseTime Launches the SenseAuto V2X Vehicle-Road Synergy Platform, Enables Safer and More Efficient Urban Mobility

商汤科技

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