「中国版SpaceX」、高度1キロの垂直離着陸試験に成功

24年に再使用型ロケットの商用化へ

同社リリースより

中国のロケット開発ベンチャーである深藍航天科技(ディープ・ブルー・エアロスペース、江蘇省南通市)は7日、6日に再使用型ロケットの垂直離着陸(VTVL)テスト飛行を実施し、成功したと発表した。試験中の飛行速度は0.2Ma、飛行高度は1キロメートル級に達し、中国でこれまで実施されたロケットのVTVLテストで、最速かつ最高高度を記録した。

使用したのは試験用に自社開発した再使用型ロケット「星雲-M1号(Nebula-M1)」。燃料は、液体酸素とケロシン。地上から1キロメートルに達した後、発射地点から0.5メートル未満の地点に着陸し、回収に成功した。上昇や降下をしながら横方向へ移動する試験も行った。

「星雲―M1号」の打ち上げミッションは今回が3回目。昨年7月と10月に、高度10メートル、100メートルのテストを行った。このほか、打ち上げなしでロケットのエンジンが点火される「スタティック・ファイア・テスト」(静的点火テスト)を7回実施している。

「星雲―M1号」は、液体酸素とケロシンを推進剤とする自社開発エンジン「雷霆-5」を搭載。「雷霆-5」は、現在のところ中国では最も多くの3Dプリンター製部品を用いた液体燃料ロケットエンジンという。2024年には、完全再利用型のロケットとして商業化を計画している。

 

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