武漢の「中国光谷」、AI計算センターを設置へ
湖北省武漢市のハイテク産業の集積地、武漢東湖新技術開発区「中国光谷(OPTICS VALLEY)」は2月27日、同開発区内に人工知能(AI)計算センターと電子ビームセンターの建設プロジェクトを開始したと発表した。AI計算センターは年内に共用開始できる見通しで、コンピューター50万台分の計算能力に相当する規模になるという。3月1日付集微網が伝えた。
武漢市は、中国科学技術部が昨年10月に全国13カ所を指定した先端技術の試験区のひとつで、「国家新世代AIイノベーション発展試験区」に認定されている。
AI計算センターにはAI企業を集積し、産業クラスターを形成させる計画だ。AIの複雑なシミュレーションや多様なアルゴリズムの応用実験ができる環境を整備し、自動運転やスマートシティー、スマート医療、スマート交通、ネットワークセキュリティー、インテリジェントデジタル、音声認識、言語処理などさまざまな分野へのAI活用を図っていく。
電子ビーム産業を集積させる電子ビームセンター「武漢光源」は、第4世代低エネルギー回折限界シンクロトロン(1.5GEV)などの研究開発(R&D)を中心に進める予定。電子ビームを情報科学や集積回路に活用していく道を探る。
武漢市の東南に位置する中国光谷は、「中国のシリコンバレー」を目指し、中国科学技術部が01年に国家級の産業開発区に認定。政府が主導する形で開発が進められている。
武漢市高新技術産業協会の呉氏は「19年までに市内のAI企業は500社を超えた。うち7割以上の企業が中国光谷に集まっている」と説明した。
武汉市国家新一代人工智能创新发展试验区