「AI×量子コンピューター×バイオ」、モデルナとIBMが医薬品開発で提携

(モデルナの公式Twitterより)

米バイオ製薬のModena(モデルナ)は現地時間20日、新型コロナウイルスワクチン製造にも活用した遺伝情報を運ぶ物質「メッセンジャーRNA(mRNA)」技術を加速させるため、量子コンピューターや人工知能(AI)などの次世代技術の利用を探る協力協定を米IT大手IBMと締結したと発表した。

モデルナはIBMの商用量子コンピューティングのプログラム「IBM Quantum Accelerator program」と「IBM Quantum Network」に参加する。量子コンピューティングシステムへアクセスし、新しいmRNAワクチンの開発や治療法を探る。また、IBMのAIモデル「MoLFormer」は、潜在的なmRNA医薬品の特性を見つけ出すのに役立ち、両社は最先端の製剤と生成AIを組み合わせて安全性と有効性を備えたmRNA医薬品の設計を行う予定だ。

モデルナのステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は「量子コンピューティングでブレークスルーを起こす。 2030年までにがん、心臓病、自己免疫疾患のワクチンを発売できるだろう」とコメントしている。

近年、量子コンピュータやAI技術とバイオテクノロジーの融合が進んでいる。米グーグルは昨年、AIソフトウエア「AlphaFold」で人体のほぼすべてのタンパク質の構造解明に成功している。

Moderna and IBM to Explore Quantum Computing and Generative AI for mRNA Science

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