CATLのナトリウムイオン電池、奇瑞汽車のEVに搭載へ
中国の車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)と中国自動車メーカー、奇瑞汽車(安徽省蕪湖市)は16日、奇瑞とCATLがナトリウムイオン電池(NIB)ブランド「ENER-Q」を立ち上げたと発表した。奇瑞汽車の電気自動車(EV)の次世代ブランド「iCAR」に搭載する計画だ。
CATLは2021年7月、第1世代のナトリウムイオン電池を発売した。ナトリウムイオン電池セル単体のエネルギー密度が160ワット・アワー毎キログラム(Wh/kg)に達し、室温での充電15分で出力が80%、さらにマイナス20℃の低温環境でも90%以上の放電保持率を持つとしている。業界内外はナトリウムイオン電池の具体的な量産時期や最初の搭載メーカーの行方に注目が集まっていた。
しかし、業界関係者の中には、ナトリウムイオン電池技術の成熟度はリチウム電池技術に比べてはるかに低いとして、 「さらなる基礎技術の蓄積が必要で、長期間にわたる市場での検証も必要だ」と指摘している。
奇瑞汽車の2022年の累積販売台数は前年比28.2%増の132万3700台に達した。 このうち、新エネルギー車(NEV)は112.9%増の23万2,800台となった。