TSMCが熊本第2工場建設工事を一時中断、熊本地震の半導体各社への影響


28日16時27分、日本の熊本県でマグニチュード7.1の地震が発生し、同県内で最大震度7(日本の震度階級で最高レベル)が観測された。半導体受託生産(ファウンドリー)世界大手の台湾積体電路製造(TSMC、台積電)が熊本第2工場建設工事を一時中断するなどしている。半導体関連各社の影響をまとめた。


熊本県は日本の半導体産業の重要拠点で、ウエハー工場、製造装置メーカー、材料・部品メーカーなど、半導体サプライチェーンに関わる多数の企業が拠点を置いている。TSMCの熊本工場やソニーのCMOSイメージセンサー生産拠点に加え、東京エレクトロン、ルネサス エレクトロニクス、パナソニック ホールディングス、三菱電機なども同地域で工場を稼働させている。

日本メディアの報道や各社の発表によると、複数のメーカーが影響を受けている。TSMCは28日、同社の熊本工場における震度が「震度5」(多くの人が立っているのが困難になり、固定されていない家具が倒れることがあるレベル)を超えたと発表した。従業員は一時的に屋外へ避難したが、避難した全員の安全が確認された。28日22時の時点で施設の安全は確認されており、地震の影響に関する点検が進められる中、従業員は順次工場へ戻っている。現在建設中の第2工場については地震による被害はなかったが、余震の可能性があるため、一部の建設作業を一時中断しているという。

TSMCの熊本工場は菊池郡菊陽町に位置している。第1工場では成熟プロセス技術(28/22nmおよび16/12nm)を用いた車載用チップを量産しており、第2工場は先端プロセス技術の導入が計画され、2028年に量産開始が予定されている。

ソニーグループは、菊陽町および合志市にある同社のイメージセンサー工場で、全従業員が屋外へ避難したことを確認した。

半導体前工程製造装置で世界第2位のシェアを持つ東京エレクトロン(TEL)は、合志市と大津町に拠点を置き、主にコータ/デベロッパー、洗浄装置、3Dパッケージング装置を製造している。同社は28日、いずれの拠点でも建物や設備に大きな被害はなかったと発表したが、安全上の予防措置として、両工場とも29日の操業を停止し、安全点検を実施することにした。

ルネサスエレクトロニクスは、熊本市の川尻工場(熊本市南区)や錦工場(熊本県球磨郡錦町)について地震発生後から操業を停止している。従業員は全員避難し、人的被害はない。
パナソニックホールディングスも熊本県内に生産拠点を置き、コンデンサなどの電子部品を製造している。同社は人的被害や施設への損害の報告はないとしている。

三菱電機は、合志市と菊池市でパワー半導体の生産拠点を開設している。28日午後9時時点で、同社は両工場の被害状況を調査中で、29日以降の操業再開が可能かどうかを検討している。

富士フイルムは菊陽町にディスプレイおよび半導体関連材料の生産拠点を有している。同工場の従業員は当時、全員避難した。現時点では、工場や従業員に被害があったかどうかは確認されていない。このほか、荏原製作所は熊本県玉名郡南関町にある半導体装置部品の製造工場の状況を確認しており、TOPPANホールディングスは玉名市にある半導体・パッケージング関連工場での操業を停止し、29日以降の操業再開が可能かどうかは現時点で未定としている。また、東海カーボンは熊本県芦北町の田浦工場における生産ラインを停止した。同工場では、半導体製造に使用される炭素材料や、シリコンウエハー(半導体基板)の製造工程で必要とされる消耗品が生産されている。

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