米中間選挙で民主党が上下両院の主導権を獲得、太陽光発電関連株に追い風

米中間選挙で民主党が上下両院の主導権を握り、クリーンエネルギー政策を巡る不透明感が後退したことで、太陽光発電関連セクターに回復の機会が訪れている。市場関係者は、中国国内で進む過当競争是正政策の体系化に加え、海外需要の底打ちが重なり、太陽光発電業界は転換点に近づきつつあるとみている。

米国時間11月3日に投開票された中間選挙で、民主党が下院と上院の双方で多数派を奪還した。下院では少なくとも13議席を純増し、227議席以上を獲得する見通しとなった。上院でも少なくとも54議席を確保すると予想され、アイオワ、カンザス、メーン、ノースカロライナ、オハイオ、サウスカロライナ、テキサスなど複数州で共和党の議席を奪った。

市場では、民主党が上下両院の主導権を握ったことで、米国の気候変動対策やクリーンエネルギー政策を巡る不確実性が大幅に低下したとの見方が広がっている。

2022年には、民主党主導の議会がインフレ抑制法(IRA)を可決し、気候変動対策とエネルギー安全保障に数千億ドル規模の資金を投入する方針を打ち出した。同法は再生可能エネルギー、原子力発電、電気自動車(EV)などを対象とする税額控除を拡充した。

一方、2025年7月にトランプ大統領が署名した「One Big Beautiful Bill Act(大きく美しい法案)」では、風力発電と太陽光発電プロジェクトへの補助措置が当初の予定より数年前倒しで終了することになった。

これに対し、米下院歳入委員会の民主党トップであるリチャード・ニール氏は、IRAについて「米国史上最も重要な気候変動関連法案」と評価し、委員会の主導権を取り戻した後、関連条項の復活を目指す考えを表明している。議会民主党指導部もクリーンエネルギー関連の税額控除の復活を明確に掲げており、とりわけ風力発電と太陽光発電への税額控除は党内で合意形成が進んでいる。

資本市場は早くも選挙結果に反応した。Benzingaによると、結果が明らかになった後、世界の太陽光発電関連株が大幅に上昇した。米ファースト・ソーラーは時間外取引で11%上昇し、Sunrunは8.7%高となった。Enphase EnergyとSolarEdge Technologiesも一時12%上昇した。

韓国市場でも、ハンファソリューションズが10%上昇したほか、HD現代エナジーソリューションズとOCIホールディングスも6%を超える上昇となった。太陽光発電関連ETF「TAN」も時間外取引で3%上昇した。

中国国内では、太陽光発電業界の既存資産の再編も加速している。「21世紀経済報道」の集計によると、今年10月だけで4件の大型資産取引が相次いで具体化した。

通威(トンウェイ)は、シリコン材料メーカーの青海麗豪(Qinghai Lihao)の全株式を48億元以下で取得する計画を明らかにした。トリナ・ソーラーは、傘下の太陽光発電架台メーカー、天合開拓者の過半数株式(51%以上)の譲渡を検討している。

また、GCLテクノロジーは、グループ傘下のリチウム電池関連資産を約25億元で買収し、第2の成長事業を開拓する方針だ。博達新能(Boda New Energy)は、最大2億7,000万元を投じて無錫尚徳(Wuxi Suntech)のP3工場資産の競売に参加する計画を示した。

買収、事業売却、資産注入、事業引き受けなどを通じ、太陽光発電製造業の資産構成は急速に組み替えられつつある。

業績面では、2026年第3四半期決算から企業間の業績格差が鮮明になった。

A株上場の太陽光発電関連企業108社の2026年1~9月期の親会社株主帰属純利益は合計で30億5,000万元の赤字となり、赤字企業は58社に達した。国家能源局によると、同期間の中国国内の太陽光発電新規導入容量は110.83GWとなり、前年同期比で約53.9%減少した。

ただ、専業メーカーの赤字縮小ペースは、川上から川下までを手掛ける垂直統合型の大手企業を上回っている。

愛旭(アイシュー)は第3四半期の売上高が52億8,900万元となり、前年同期比67.89%増加した。親会社株主帰属純利益は4,456万6,600元となり、黒字転換を果たした。

隆基緑能(ロンジ・グリーン・エナジー)は、BC(バックコンタクト)型太陽電池技術の生産拡大が寄与し、赤字幅を大きく縮小した。钧达(ジュンダ)もN型太陽電池事業に経営資源を集中し、第3四半期の赤字を前四半期比で9,200万元縮小した。

一方、太陽光発電用部材や製造装置メーカーの業績は比較的堅調だった。2026年1~9月期に黒字を確保し、純利益上位30社に入った太陽光関連企業のうち、封止フィルム、パワーコンディショナー、太陽光発電設備の各メーカーが57%を占めた。

封止フィルム大手の福斯特(フォスター)は、同期間の純利益が11億3,100万元となり、前年同期比64.5%増加した。

政策面でも、業界の淘汰・再編を促す動きが強まっている。中国工業情報化省(工信部)は10月16日、「太陽光発電製造業界規範条件(2026年版)」の改定案を公表し、意見募集を開始した。今回の改定案では、技術水準、省エネルギー性能、生産能力などに関する参入基準が一段と引き上げられている。これにより、業界内の過剰生産能力の解消と企業間の再編がさらに進む可能性がある。

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