中国フィジカルAIで初、海清智元が香港上場

マルチスペクトル感知でAI産業チェーンの上流を押さえる

(海清智元の発表より)

フィジカルAI(人工知能)の深セン海清智元科技股フン(広東省深セン市)は22日、香港証券取引所(HKEX)メインボードに上場した。発行価格は1株7.20HKドルで、対応する時価総額は約55億7400万HKドル(約1148億8014万円)。上場初日の寄り付きから302%急騰して29.00HKドルを付け、日中の最高値は30.00香港ドル(上昇率327%)に達した。終値は26.70香港ドルで上昇率270.80%、総時価総額は201億9000万HKドル、売買代金は7億900万HKドルとなった。

フィジカルAI(Physical AI)はAIがデジタル仮想空間から現実の物理世界へと踏み出す重要な鍵とされる。感知式AIや生成式AIとは異なり、フィジカルAIはシステムが現実環境において感知・推論・物理的操作を実行する能力を持つことを可能にし、ヒューマノイドロボット・高度自動運転・産業インテリジェント装備などのシナリオにおけるコア基盤技術となっている。

産業チェーンの観点からフィジカルAIは感知・意思決定・実行の三大環節に分類できる。国内では海清智元がマルチスペクトル感知層を押さえ、上海禾賽科技(HESAI)が空間インテリジェンス基盤インフラに布陣し、深セン市優必選科技(UBTECH Robotics)がヒューマノイドロボットの実行層を占め、奥比中光科技集団(ORBBEC)が3Dビジョン感知に注力している。

海清智元は2013年の設立。マルチスペクトル感知とAIアルゴリズムの融合に特化した科技企業で、2025年に中国工業情報化部から国家級専精特新重点「小巨人」企業に認定された。同社のコアイノベーションは、紫外線・赤外線・可視光などの複数スペクトル信号の収集・スペクトルモデリング・インテリジェント計算を一体化させることにあり、材料成分・温度変化・漏電放電・設備老化・隠れた欠陥など肉眼では見えない早期リスクシグナルを精確に識別し、安全ソリューションを「事後警報」から「事前予警」へと転換させる。

財務データによると、23年から25年にかけての営業収益はそれぞれ1.17億元・5.23億元・6.69億元で、複合年間成長率は138.9%に達した。23年度は純損失約1841万元を計上したが、24年度・25年度は黒字転換し、純利益はそれぞれ約4041万元・2935万元となった。粗利益率は23年の12.2%から2025年の22.3%へと年々改善している。

収益構造においては質的な変化が生じており、マルチスペクトルAI大規模モデルサービスの収益が2023年のほぼゼロから2024年の1.14億元(比率21.8%)、2025年の3.55億元(比率53.1%)へと急拡大し、同社最大の収益源となった。同事業の粗利益率は30.4%で、サブスクリプションサービスの粗利益率は65.4%〜71.3%に達している。

Frost & Sullivanのデータによると、2025年の収益ベースで海清智元は中国のマルチスペクトルAI企業中第1位(市場シェア3.3%)、マルチスペクトルAI大規模モデルサービス分野では全国第1位(市場シェア23.0%)となっている。

今日上市|海清智元登陆港交所主板

海清智元

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