カナダ、中国製電池と太陽電池への追加関税を検討

カナダ政府は中国からの輸入品に対する追加関税の適用範囲を拡大する方針だ。カナダ財務省は現地時間10日、中国からの電池および電池部品、主要鉱物、太陽光発電製品、半導体の輸入に追加関税を課すことを検討していると述べた。これらの分野での中国の不公正な競争に対抗することが目的だという。

カナダはすでに8月、中国から輸入される電気自動車(EV)に100%の追加関税を課すとともに、中国から輸入される鉄鋼とアルミニウムにも25%の追加関税を課すと発表していた。

カナダ財務省はこの声明で、電池や部品などの製品に対する追加関税の可能性について、30日間の公開協議を開始すると述べた。 カナダ政府はEV、鉄鋼、アルミニウムへの関税を発表する前に、同様の協議を開始した。

カナダ財務省は、追加関税の対象となる電池や部品、主要鉱物、太陽光発電製品の具体的な種類、関税の税率をまだ明らかにしていない。

中国化学・物理電源行業協会によると、カナダは23年に中国から総額5億4900万米ドル(39億人民元)のリチウムイオン電池製品を輸入し、中国製リチウムイオン電池の世界輸出先として21位にランクされた。

リチウムイオン電池は中国電池製品の輸出額の90%以上を占めた。中国のリチウム電池輸出先のトップは米国で、昨年の輸出額は135億4900万米ドルだった。

界面新聞によると、中国化学・物理電源行業協会の劉彦龍・元秘書長(事務局長)は「関税が引き上げられた場合、中国のリチウムイオン電池製品のカナダ市場への進出スピードに影響を与える可能性があるが、中国のリチウムイオン電池製品は代替性がないため、関税措置によるコスト増のほとんどは川下の顧客に転嫁され、その結果、カナダの新エネルギー転換が遅れることになる」と分析した。

米国政府も今年5月、中国からのEV、リチウムイオン電池、太陽電池、鉄鋼、アルミニウムの輸入に関税を課すと発表した。このうち、中国製リチウムイオン電池の関税率は7.5%から25%に引き上げられ、太陽電池の関税率は25%から50%に引き上げられるとした。ただ関税措置は2度延期されており、実施時期はまだ明確になっていない。

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