Omdia:タブレットPC向けOLEDディスプレイ需要が2031年までに3,500万台に拡大
ロンドン, 2024年5月23日 /PRNewswire/ — Omdiaの最新の調査によると、2031年までに、タブレットPC用有機ELディスプレイの出荷台数は、3,500万台に増加する見込みです。特に、タブレットPC向けハイブリッドOLEDの出荷シェアは、この期間に大幅に増加し、85.1%にまで達すると予想されています。
2024年以降、主にAppleのiPad Proシリーズの需要により、OLEDディスプレイ市場が再び成長すると予測されています。2024年2月から、LG DisplayとSamsung Displayは、2024年第2四半期にApple iPad Proシリーズ (11インチと13インチ) 向けに、OLEDパネルを供給しています。
「Appleは、ガラス基板と薄膜封止を特徴とするiPad Proシリーズに、ハイブリッドOLEDを採用しています」と、Omdiaのディスプレイリサーチプラクティスのリサーチマネージャーであるジェリー・カンは述べています。「ハイブリッドOLEDのメリットは、大型ディスプレイの製造に用いられるフレキシブルOLEDに比べて歩留まりが安定し、製造コストが抑えられることです。本質的に、ハイブリッドOLEDは、リジッドOLEDよりも薄くて軽いため、他の電子部品やデバイスのバッテリー向けにより多くのスペースを提供します。」
過去10年間、タブレットPC用OLEDディスプレイのほぼすべてが、スマートフォンのOLEDディスプレイと同様にリジッドOLEDおよびRGBシングルOLEDスタック技術を使用して製造されていました。しかし、Appleは、フレキシブルOLEDを2017年からiPhoneシリーズに利用しています。その結果、Appleは、革新的なOLED構造によってiPadシリーズのOLEDディスプレイの性能を向上させているようです。
「Appleは、R/G/B OLEDを発光する各素材を2層に重ねたiPad ProシリーズにもRGBタンデムOLEDスタックを適用しています」とカンは述べています。「RGBタンデムOLEDスタックの強みは、RGBシングルOLEDスタックと比較して、理論的には約2倍の輝度と4倍の寿命を達成できることです。RGBタンデムOLEDスタックは2018年から車載用OLEDに採用されていますが、これを機に、採用が大幅に増加するでしょう。」
Omdiaは、iPad Pro用のハイブリッドOLED構造とRGBタンデムOLEDスタックが、他のデバイスブランドやパネルサプライヤーにとっての触媒となると予測しています。これにより、OLEDディスプレイにおける様々な技術の組み合わせが台頭することになります。その結果、これらの開発は、今後10年間、OLEDディスプレイ市場の競争を促進するでしょう。
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