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北京モーターショー開幕、「SiCパワー半導体搭載車」展示多数
世界最大級の自動車見本市、北京モーターショーが25日開幕した。最大の見どころは新エネルギー車で、主催者発表によると、新エネ車の展示数は278車に及ぶ。電気自動車（EV）の注目技術である電池電圧を800V以上に高めた車載バッテリーの「800V化」の関心は高く、800Vアーキテクチャー搭載車が続々と発表されている。
自動車業界では、充電速度の問題を解決できる「800V化」の取り組みが進むに伴い、高電圧化を実現できる炭化ケイ素(SiC)をベースとしたパワー半導体をEVに搭載する動きが加速している。
中国の中堅ファウンドリーの芯聯集成電路製造（SMEC、浙江省紹興市）はSiCパワー半導体で業界をリードする存在だ。2023年は6インチSiCウェハの出荷量が月5000枚を超え、かつSiC MOSFETの出荷量で中国トップだった。同社は昨年にSiC MOSFETの量産を開始し、その9割をEVのモーターを駆動するインバーター向けに出荷した。
SiCパワーデバイスは、EVの重要電力システムであるインバーター、OBC（On-Board Chager）、DC-DCコンバーターに採用され始めている。現在主流のSi（シリコン）デバイスと比較して、高耐圧、高速スイッチング、高温動作、低損失などの優位性をもつ。
SMECは車載向けSiCパワーデバイスの全領域をカバー。足元でSiCパワー半導体のEV搭載は、モーターを駆動するインバーターに集中しており、SMECは同領域で一早く商機をつかみ、中国のトップ陣営に躍り出た。
同社が生産する車載SiC MOSFETシリーズは、750～1200Vデバイスを網羅し、400/800V車載システムの需要に対応。製品の仕様はSiCの世界トップメーカの水準に匹敵する。
■国聯万衆半導体製品がBYD車種に一括搭載
電子部品向けセラミックメーカーの河北中瓷電子科技股フン（河北省石家荘市）は15日、投資家向けのインタラクティブプラットフォーム上で、昨年買収した電子設備メーカーの北京国聯万衆半導体科技（北京市）が生産するSiCパワーモジュールが、EV大手の比亜迪（BYD）の車種に一括して採用されたことを明らかにしている。
